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職業奉仕委員会


職業奉仕委員会 
                        委員長 中井 規博
1.活動方針
 職業奉仕を念頭に相手の立場に立った職業活動を行い、相手の喜びを自分の喜びとしながら、職業人としてのより高い倫理の向上に努め、それぞれの仕事を通じて社会に貢献する。

2.実施計画
(1)立派な経営を実践している会員企業の「名古屋掖済会病院」の職場訪問を実施する。

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「ロータリーにおける職業奉仕(職業倫理)」について
(「職業奉仕に関する豆知識 bP〜8」)
(名古屋みなとロータリークラブウィークリー2008.4.18-2008.5.27掲載)
名古屋みなとロータリークラブ 2007-2008年度 職業奉仕委員会 委員長 小島清路
 今回から8回に分けて、ロータリーにおける「職業奉仕に関する豆知識」をウィークリーに掲載します。
皆さんの中には、既にご存知の方も多いと思いますが、この職業奉仕(職業倫理)の考え方を知って頂き、有意義なロータリーライフを送って欲しいと思います。その一助になれば幸いです。
あくまで私独自の考えですので、不備な点があるかもしれません。その場合はご容赦下さい。
「ロータリーの綱領」には何が記載されているか?(bP)
(「鼓吹育成」について)まず、「ロータリーの綱領」の内容を知りましょう。
 「ロータリーの綱領(Object)」は英文では「目的」とあり、最も重要で規範となる規定です。
この綱領において、4つの項目(各論)(第1;「親睦」、第2;「職業奉仕」、第3;「社会奉仕」、第4;「国際奉仕」)の前に、前文が書かれています。
この前文は、第1〜第4の項目の前提となる、最も重要なものです。ここに、「有益な事業の基礎として奉仕の理想(心、理念)を鼓吹し、これを育成し、特に次の各項を鼓吹育成することにある:」とあります。
 この「鼓吹・育成」とは、原語で言えば、「encourage and foster」であり、これは、「励ます。奨励する。/促進する。育成する。育てる。」というものです。
このことからも判るように、ロータリーは「奉仕の気持ちを育む場」であり、ロータリアンは、「奉仕の気持ちを育むように、例会等で刺激を受け合って勉強しよう。」ということを言っています。決して、団体で、金銭的な、また体を張った奉仕をしようとは言っていません。
 また、この鼓吹育成する対象は、まず、ロータリアン自身であり、さらに、事業及び社会生活をする上で関係ある人全員ということであると思います。
従って、自分自身がまず実践することが必要ですが、更に事業関係者及び一般の人にも、この心を啓蒙できたら素晴らしいと思います。

「ロータリーの綱領」には何が記載されているか?(bQ)
(「事業の基礎として」について)
 この前文は、「有益な事業の基礎として奉仕の理想(心、理念)を鼓吹し、これを育成し、特に次の各項を鼓吹育成することにある:」とあります。
 これは、それぞれの事業・職業の基礎に、「奉仕の心」を据え置きましょう、というものです。すなわち、ロータリアンの事業・職業・業務の一番の基礎・基本に、「奉仕の心」をおいて各々の事業を遂行しましょう、といっているのです。このことから、「職業を通じて社会に奉仕する」という「職業奉仕」の考え方が、ロータリーの基本理念であるといってよいと思います。
 以上より、ロータリー及びロータリークラブは、事業の基礎としての奉仕の心を育む場・勉強する場・刺激を受ける場であり、例会がまさにそれを会得する場であるといえます。

「ロータリーの綱領」には何が記載されているか?(bR)
(4項目(親睦/職業奉仕/社会奉仕/国際奉仕)について)
「ロータリーの綱領」における4つの項目について、第1は「親睦」を、第2は「職業奉仕」を、第3は「社会奉仕」を、第4は「国際奉仕」を、各々、規定しています。内容的には、ロータリーの四大奉仕の考え方に対応しています。
 これらの各項目も、前文が前提となります。すなわち、「事業の基礎としての奉仕の心を育むために、具体的に、4つの項目を勉強しましょう、実践しましょう」というものと思います。
 例えば、第1項の「親睦」についても、楽しく飲み食いをして親睦を深めれば良い、というものではなく、奉仕の心を勉強できるような場としての親睦を図りましょう、と言っているのです。もちろん、楽しく飲み食いをし、友人を作ることにより、例会参加が促進されたり、職業上の発想を交換できる有用な場となったりする点では、大いに結構なことです。この飲み食いの場に、このような観点を取り入れたら、素晴らしい親睦会になると思います。
 第2項の「職業奉仕」については、以下に示す規定内容の如く、ロータリーにおける職業奉仕の内容をそのまま表わしています。
 
「第2 事業(business)および専門職務(profession)の道徳的水準を高めること、
あらゆる有用な業務(occupation)は尊重されるべきであるという認識を深めること、そしてロータリアン各自が業務を通じて社会に奉仕するためにその業務を品位あらしめること」

 また、第3項の「社会奉仕」にしても、この綱領においては、「団体社会奉仕をやりましょう」とは言っていなくて、「各ロータリアンが、社会奉仕(団体奉仕であろうと個人奉仕であろうと構わない。)ができるように、勉強・研鑚・奨励しましょう」、ということを言っているのです。第4項の「国際奉仕」についても同様です。但し、他の団体で行っていないような有用で且つ先駆的な団体奉仕(団体社会奉仕、団体国際奉仕)は、重要なプログラムとして、歓迎されるものですし、ロータリークラブの存在感及び社会的使命の点でも重要と思います。

「4つのテスト」は素晴らしい!」(bS)
 4つのテストは以下に示すものです。
「4つのテスト」(The 4-Way Test)(1954年)
  言行はこれに照らしてから
  1)真実かどうか
  2)みんな(all concerned)に公平か
  3)好意と友情を深めるか
  4)みんな(all concerned)のためになるかどうか

 私は、ロータリークラブに入って、この4つのテストに出会ったのが、一番の幸せと思っています。これは、事業人にとって、本当に素晴らしいものと思っています。
 これは、ロータリーにおける職業奉仕の実践的指標にあたるものです。ロータリアンが職業・事業を行うに当たっての実際の行動規範・倫理的規範というものと思います。特に、不正、偽装、及び法律違反でなければ何をやっても良いという風潮がはびこっている昨今においては、ここに示される「心」が本当に必要とされています。
 私は、この「4つのテスト」に基づいて仕事をするように心掛けています。そして、弊所の会議室に、これを示す額を掲げていますし、年初の私の挨拶には、必ずこの4つのテストを所員に説明しています。
 この中で、「みんなに公平」「みんなのために」の「みんな」とは、原文では、「all concerned」とあり、これは、自分の事業活動に関わりのある人全て、という意味です。具体的には、従業員、同業者、顧客、取引相手、下請業者等の全ての関係者を指しています。
 この「4つのテスト」の内容及び精神を心掛けて仕事をしましょう。回りまわって自らへの信用確保・自社の発展に跳ね返ってくるものと信じています。
「社会奉仕活動に対する方針「決議23−34」とは?」(bT)

 この決議は社会奉仕活動に対するロータリーの方針を明確に表すものとして1923年の国際大会で採択されたものです。職業奉仕派と団体社会奉仕派とが、ロータリーの奉仕活動を巡って、大激論となり、その結果、その調整として、決議されたものです。
 ロータリーとして、どんな社会奉仕をしても良いのではなく、例えば、以下に規定されている如く、一定の制限を加えています。これにより、ロータリーの基本理念が職業奉仕であることを明確にするとともに、ロータリークラブにおける社会奉仕の位置づけを明瞭にして、両者の調整を図っています。
 『ロータリーにおいて社会奉仕とは、ロータリーアンのすべてがその個人生活、事業生活、および社会生活に奉仕の理想を適用することを奨励、育成することである。(柱書)
 3)c)ロータリーの綱領の趣旨にかない、これを乱すような恐れのない社会奉仕活動を行う。
 5)ロータリーの綱領を無視したり、ロータリークラブ結成の本来の目的を危うくするような社会奉仕活動を行ってはならない。
 6)(a)ロータリークラブの社会奉仕活動は、…地域社会全体のために発言し、行動する適切な市民団体などの存在しない土地の場合に限り、これを行うこととすべきであり、商工会議所のある土地では、ロータリークラブはその仕事の邪魔をしたり、横取りをしたりすることのないようにしなければならない。
 (b)ロータリークラブは、仕事の重複を避けるようにする必要があり、総じて、他に機関があり、それによって既に立派に行われている事業に乗り出すようなことをしてはならない。
 (g)クラブがひと固まりとなって行動するだけで足りるような事業よりも、広くすべてのロータリーアンの個々の力を動員するもののほうがロータリーの精神によりかなっていると言える。それは、ロータリークラブでの社会奉仕活動は、ロータリークラブの会員に奉仕の訓練を施すために考えられたいわば研究室の実験としてのみこれを見るべきであるからである。』
 ロータリークラブにとって、団体による社会奉仕も重要であり、現に、米山奨学事業、ポリオプラス、及び愛知万博等において有用で高い評価を受けた、団体による社会奉仕活動も行っています。更に、ローターアクト、インターアクト、研究グループ交換(GSE)等の青少年育成プログラムという素晴らしいものもあります。
 しかし、ロータリーの基本は、団体社会奉仕ではなく、職業奉仕の考え方にあると思います。
 ロータリーにおいて、団体社会奉仕をするのであれば、他団体でやっていない、有用で先駆的なものを是非工夫してやりたいものです。ここにもロータリーの価値があるものと思います。
「なぜ一業種一(多)会員制か?」(bU)

 「ロータリーでは、どうして一業種一会員制なんですか?」「小島君、あんまり難しいことを聞くなよ。どうしてだろうねえ。」
 これは、私が東海ロータリークラブに入会した、ちょうど20年前の新人教育における私の質問と、その回答です。私は、現在ではそれなりに理解できるようになり、私なりに言えば、その理由は以下の通りと考えます。
 ロータリーは、その業種・業界の代表で構成されており、多くの異業種のこの代表と、例会という場において、お互いに職業上の発想の交換をし、お互いに啓蒙啓発され、それを自己の事業・職業に活かしていく、というものです。その業種・業界の代表であるということは、一業種一会員制となるわけです。
 そして、会員同士が職業上の利害関係にとらわれずに自由に意見交換したり、代表として活動したり、啓蒙しあうには、やはり、一業種一会員が必要であり好ましいということになります。同業者がいると、心を開いて意見を言いにくくなりがちですし、相手に遠慮して自分が代表として活動がしにくくなるという面もありますし、どちらの会員にその専門分野のことを相談したり卓話を依頼したりしたら良いのか困る場合もあります。また、ライオンズクラブのように、We serveをするには、多くの会員が必要になり、同業者からでも何人でも入会できることが好ましいということになります。しかし、ロータリ−はI serveが基本であり、会員数を単に増やせば良いという組織ではなく、ロータリーアンは多種多様のその業種・業界の代表として位置付けられています。従って、一業種一会員制は、ロータリーにとって極めて大きな特徴を表すものです。
 尚、現在では、2001年の決議により、「会員数が50名までのクラブは5名まで、51人以上のクラブは会員数の10%まで」という「一業種多会員制」となりました。このようになった現在においても、一業種一会員制の基本的な考え方及び趣旨は、全く変わっていないと考えます。この考え方は、ロータリーの基本理念を表すものであり、これをなくしては、ロータリーの存在意義がなくなると信じています。また、現在は、専門分野が細分化されているので、この限りにおいては、また、時代の流れに適合させるためにも、このような一業種多会員制も必要な場合があると考えます。しかし、単に会員増強のために多会員制にするという考えであれば、私は、このような考え方には、どうしても賛同できません。

「ロータリーの標語の変遷について」(bV)
(標語(2)の格下げ及び中止という流れでよいのか?)

 ロータリーの標語に、以下のものがあります。
  (1)「超我の奉仕」(Service Above Self.)
  (2)「最もよく奉仕する者、最も多く報いられる」
    (They Profit Most Who Serve Best.)
  (3)「入りて学び、出でて奉仕せよ。」
上記(1)はロータリーの奉仕哲学、上記(2)は実践哲学であり、この2つがロータリーの奉仕理念といわれています。上記(3)も私は大好きな標語であり、ロータリーの綱領の趣旨及びロータリーの特徴を端的に表しているものと考えています。我がクラブでも数年前にこの標語を出入り口に掲示していました。これは、素晴らしい着眼であったと感心しています。

 さて、上記(1)の標語は、利己の心と、他人のために尽くそうという心との調和を図ろうというものです。
これは、1923年の決議23−34号(社会奉仕と職業奉仕との調整規定)に定義されています。
 しかし、これはあくまで、個人奉仕であろうと団体奉仕であろうと、社会奉仕であろうと職業奉仕であろうと、一般にこのような利己と利他との調和を図ろうという一般的な奉仕哲学を謳ったものに過ぎず、ロータリーであろうとライオンズであろうと他の奉仕団体であろうと、全てに通用する一般的な奉仕哲学を謳ったものに過ぎないと、私は考えています。
 ロータリークラブの特徴は、上記(2)(更には(3))にあり、このような理念があってこそ、ロータリーの存在意義があるものと信じています。
 しかし、1989年に、上記(1)が第1の標語となり、上記(2)が第2の標語となり格下げとなりました。更に、2001年6月には、上記(2)の標語が中止とされ、その後、日本のロータリークラブの尽力により、2001年11月にこの標語(2)が復活されました。また、2004年に「He」が「They」と変更されて現在に至っています。
 ロータリーの存在意義を示す上記(2)の標語を第2に格下げしたり、中止にするという考えは、私には、全く理解できません。このような流れに大きな危惧を抱いています。この標語(2)こそが、ロータリーが他の奉仕団体と識別できる最も重要なものなのです。
この基本理念が最近は減殺されて、益々ロータリーの存在価値を不鮮明にし且つ存在意義を危うくしていると考えています。この標語(2)及び「4つのテスト」、更には上記(3)の標語は、ロータリー特有のものであり、大事にすべきと考えます。
 上記(2)の標語にしても、私は、「They Profit」の複数表記には大いに不満であり、「I serve」の趣旨に合わせて、「He or She Profits」の単数表記にすべきと考えています。
「ロータリークラブとライオンズクラブとの違いは?」(最終回 bW)
ライオンズクラブの「モットー」は、「We serve(われわれは奉仕する)」、「ライオンズ道徳綱領」の一つには、「すすんで時間と労力と資力をささげること。
不幸な人には同情を、弱い人には助力を、貧しい人には私財を惜しまないこと。」とあります。
このことから、ライオンズクラブの基本精神は「団体による社会奉仕」(We serve)にあることが判ります。
 一方、ロータリーの綱領(目的)の前文には、「有益な事業の基礎として奉仕の理想を鼓吹し、これを育成し、特に次の各項を鼓吹育成することにある:」とあります。
また、ロータリーの標語(モットー)の1つには、「最もよく奉仕する者、最も多く報いられる」があり、職業奉仕の行動規範を示す「4つのテスト」もあります。
また、ロータリーの基本理念が職業奉仕であることを明確にするとともに、ロータリークラブにおける社会奉仕の位置づけを明瞭にして、両者の調整を図った「決議23−34」もあります。
 以上より、ロータリーの基本精神は、「事業及び専門職務の道徳的・倫理的水準を高めるべく研鑽しながら、天職たる職業を通じて個人的に社会に奉仕する」という「職業奉仕の考え方」及び「個人奉仕」にあるといえます。
 また、ロータリーは、ロータリアン個人々々が奉仕の心を育む場、勉強する場である、ということになるので、出席回数も通常1回/週と多く、出席義務違反では退会ともなりえます。
更に、ロータリアンは業界の代表という立場であるので、ロータリーには職業分類制度があり、同一の職業分類では5名以内又は10%以内の会員に限定されます。
一方、ライオンズでは、このような規定はなく、例会回数は、通常2回/月であり、
違反しても退会までは行かず出席を勧告することに止まっているし、同一の職業分類での人数規制はなく、善良で且つ地域社会において声望のある者であれば、何人でも入会できることとなっています。
以上のように、両者ともに国際的な奉仕団体という点において共通していますが、
上記の如く、両者の基本精神は大きく異なっています。そして、お互いに識別ある活動をすることにより、お互いの存在価値が高まり、発展していくものと考えています。
近年、ロータリークラブが益々ライオンズ化しており、ロータリー独自の精神を放棄しているように感じてなりません。
今一度、時代の変化を受け入れつつも、ロータリーの原理原則に立ち返り、ロータリークラブを見つめ直すことが必要ではないでしょうか。
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